私オカマでした(6)

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はーい!シゲちゃんでーす。

気がつけば「私オカマでした」シリーズは2ヶ月も更新してなかったっんすね。そろそろ書かないと忘れ去られる気がするんでこの辺で、えーと?第6話っすね。

■ 始まる

 ゴールデン街の一角にある小さなオネエ系のお店「ナイトビーンズ」。私は借金を返すべく再び店を訪れた。秋分の日も過ぎて夏も終わろうというのに夕暮れは汗が落ちるほどの暑さである。ゴールデン街はようやく看板に灯がともる時間だ。私は店を訪れママに学生証を返してもらい、そのまま手伝いをすることに。

 ママの性格らしく厨房は思ったよりきれいに整頓されていた。冷蔵庫を開けると生卵が3パックとレモンやキウイ。食パンが4斤。ハムやソーセージ、ウィンナーもある。そしてマヨネーズなどの調味料。レタスやきゅうりにトマトといった野菜類に缶詰も10缶ほど。まあこれでもなんとかなりそうだ。近くのスーパーで多少追加で買ってくればなんとかなる。でもいつもどんなメニューなんだろ?まあ飲み屋さんだしそんなに客も期待して来ないだろうな。今日はサンドウィッチにフランスパンサンドでもあれば十分だろう。そんなことを思いながら買い物に出かけた。

時間は7時40分を過ぎていた。ようやくこの街にも夜が来ていた。ネオンが眩(まぶ)しい。

帰ってくるとゴルゴさんとジェイソンさんが店に来ていた。

ゴルゴ「あら~あなたもパチンコで勝ったの?あれ?ネギにベーコンにお麩?」
シ ゲ「スーパーで買ってきたんすよ。今日は厨房手伝います。」
ゴルゴ「あれ?お金持ってきたんでしょ?お金?」
シ ゲ「はぁ・・でもまだ足りなくて・・今日は少しお手伝いを・・。」
ゴルゴ「あらそうなの?体で返すのね?キャーッ。」

相変らずテンションが高いようだ。

ジェイソン「オニイチャン、お買い物してきたの?」
シ   ゲ「はぁ。今夜は厨房でお料理担当しまーす。」
ジェイソン「こりゃ驚いたわ。ま頑張ってね。私、炒飯大好きよ。」

ママがボックス点検を終えてカウンターに戻ってきた。

ゴ ル ゴ「ママァ、パチンコ儲かっちゃったわ。見て見てぇ。チョコいっぱいよぉ。」
マ   マ「パチンコもいい加減にしなさいよ。さあ今日は土曜日よ。はりきってまいりましょう!」

ゴルゴ・ジェイソン「は~~い!!」

ママ「さて、オニイチャン、ウチは特にこれっていうメニューはないのよ。だからあるものでテキトーに作ってくれたらいいからね。あとフルーツ系も置いてないの。今の時期は痛んじゃうでしょ?一応炊飯器とお米もあるからね。お値段は私が決めるからその辺はいいからね。あっ、そうそう。手や調理器具はよく洗うのよ。食中毒だけはカンベンよぉ。お店つぶれちゃうから。厨房に椅子あるから暇なときは座ってて。じゃお願いね。」

ゴルゴ「あらら?オニイチャンお料理とかできるの?すごいわね。まあ期待しないけど。」

シゲ「ママさん、あの何時ぐらいまでやればいいすか?」
ママ「あらそうねぇ・・あなた何時までいれるの?」
シゲ「はぁ・・まあヒマなんで何時でもいいすけど。」
ママ「終電乗れるぐらいの時間までいてもらうと助かるわぁ。」
シゲ「はい、じゃ区切りのいいとこで。よければ終わりまでいますよ。」
ママ「そぉ、でもちゃんとお金払うからね。様子見てからだけど。」
シゲ「お金はいいすよ。晩飯ここで作って勝手に食べますから。」
ママ「そうはいかないわ。アタシもプロだからね。バカにしないでね。」

ママがちょっと怪訝(けげん)そうな顔をしたのがわかった。

シゲ「いえ、あの、そういう意味じゃ・・。」
ママ「おつまみ系はこのこたちがやるから。しばらく座って見ててね。」
シゲ「はい。いつでも言ってください。これからご飯炊きます。」
ママ「そう?じゃお願いします。」

ママはペコリと頭を下げて店の外に出て行った。ゴルゴさんとジェイソンさんはグラスや灰皿やコースターを点検していた。汚れていたら磨くらしい。布巾を持っている。意外に気を使っていることに多少驚いた。

お店に有線放送のジャズが流れそれらしい雰囲気になってきた。
私はなんだかワクワクしながらお米を研いでいた。

週末の東京の真ん中で何かが始まろうとしていた。

続く

→ 私オカマでした(7)

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