夢に見たキッス

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はーい!シゲちゃんでーす。

 私、大学2年の時アメリカに留学したんす。夏季短期留学。夏休みを利用した語学留学っす。東京都にある大学の現役学生なら誰でも応募できて、成績によっては全額育英会が負担してくれるつう、本当に有難い制度がありましてダメモトで応募したんす。

 その話を最初に知ったのは、1年の冬、当時住んでいた学生寮の先輩が教えてくれました。それから英検ハンドブックとコンサイスの英語辞書は必携(ひっけい)の書となりました。電車やバスに乗ってる時も、バイトの合間にも、暇さえあれば見ていたつう感じっすね。

 それから半年後、試験を受け一次、二次審査をなんとかパスしたんす。最後にネイティブの担当者に、なぜ留学したいのかを伝える、つまり熱意を伝えるつう審査がありました。無論すべて英語っす。普通は将来の夢を語るとかするらしいんすけど、私が熱く語ったのが、そう画像にある「KISS(キッス)」なんすよ。

 最終審査が終わり、どうだった?との問いかけにキッスの話をしてきたと言うと、予想通りの反応。友人からはアホよばわりされ、「そこまでいって(キッス見に行きたい)かよ。あきれてモノが言えねえ。」「オメエ高校生か!」と罵(ののし)られ、先輩からは「もったいなかったなあ。」「来年またチャレンジだな。」「他の理由なかったのかよ。」と言われ放題。

 でも、結果は「合格」だったっす。それも全額育英会援助。周囲の驚きはかなりのものだったすよ。東大や御茶ノ水、慶応、早稲田、上智、立教等々の学生に混じって、その年の22名が選ばれたんす。そこに私も入れたんすよ。奇跡じゃあ、いやタタリじゃあと周囲はほめたたえてくれて壮行会まで開いてくれました。

試験官の人たちに何を語ったのか?

 私が始めてキッスを目にしたのは中2の秋、忘れもしないNHKの「ロックショー」という土曜日の午後から放送していた番組。そこに出ていたのはもちろんキッス。そのライブの映像だったっす。銀色と黒の派手な衣装に身を包み、バックには「K I S S」の点滅する文字。口から炎を吐き、血を噴出す。シャウトする歌い方。はじめて聞くギターのうねりとドラムのリズム。

 中2の私はすべてに度肝を抜かれたっすよ。大好きだったビートルズやクイーンが一瞬で吹っ飛んだっす。アメリカはすげえっす!絶対イキテー!彼らのコンサートを生で見たい。それをずーっと夢見てきたんす。生のキッスを見ないままじゃ死んでも死に切れないっす。つうような事を切々と語ったっんすよ。そして最後に持参したギターで下手でしたが「ハードラック・ウーマン」を熱唱。4名の試験官は笑いながら見てました。

 実は、前もって文章を作り英語に訳して、大学の英語の先生に添削してもらい、さらにアメリカ人の先生に見てもらい、声に出してリハーサルをして直すべきところを直してもらったんす。それを丸暗記したわけっす。さらに想定される質問を書き出し、即座に答えられるよう練習したんす。悪知恵働くっしょ?

 でも熱意という点で言えば、やはり「キッスを生で見たい!」というのが伝わったのでしょう。ひとりぐらいこんなアホがいてもいんじゃね?みたいなことだったかもしれません。

この話なんすけどオチがあります。

 めでたく留学はできたんすけど、アメリカ(シアトル)に行った期間中、肝心要(かんじんかなめ)のキッスというロックバンド、夏季休暇でフロリダで完全オフでした。生で見る夢は儚(はかな)く消えました。でも他の収穫がいっぱいあったショートプログラムでした。その後、これをキッカケに再度アメリカの土を踏むことになります。

めでたしめでたし。

最後にYoutubeからキッスのライブ映像を見ながらのエンディングっす。

ではまた。

この記事へのコメント

  • ケン

    ども!ケンです!

    キッスつながりでこの記事にたどりつきましたよ。。

    でもすげー、シゲちゃん、ほんとは頭いいんすね。ただの洋楽好きの変態オヤジかと思ってました。ごめんww

    中2の夢をいまだに引きずっている。なんだか夢があります。なにがキッカケで人生開けるかわかりません。僕もがんばります。ちなみに僕がすきなのはDaft Punkダフト・パンクです。
    2017年05月14日 20:40

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